持続可能な農業生産の実現に向けて、環境保全型農業をけん引してきたエコファーマーが岐路に立っている。環境保全型農業の啓発、推進が一定の成果を得たとして「全国エコファーマーネットワーク」は4日、3月末をもって解散すると発表した。エコファーマーの認定件数は2011年度から減少に転じ、18年度は9万5147件とピーク時の半分以下になった。地球温暖化防止や生物多様性保全、国連が定めた持続可能な開発目標(SDGs)の達成など、農業が持つ多面的機能への注目が高まる中で、エコファーマーの取り組みが後退しないよう政策への位置付けを明確化する必要がある。
(2面・総合)