かんきつ農家の所得向上や産地活性化へ向け、周年マルチ点滴灌水(かんすい)同時施肥法(マルドリ方式)を効率的に利用する技術開発・実証が進められている。農研機構・西日本農研センターを代表機関としたコンソーシアムが、養水分管理を基盤とした樹体管理技術の確立による果実の高品質化や安定生産をテーマに、農家がより使いやすい技術を目指す。展示圃場となっている愛媛県今治市のハウス団地では「愛媛果試第28号」をマルドリ方式で栽培。最適な灌水量などを探っており、大玉・高糖度の高品質果実50%以上の達成へ手応えをつかむ。
(9面・営農技術)
〈写真:今治市内のハウス団地で開かれた現地検討会。11月下旬からの収穫に向けて水分ストレスをかける〉