「お客さんの反応をじかに聞きたい。売れたとしてもおいしく召し上がってもらえたかは分からない。知人ではないので素直な感想を言ってもらえる」と話すのは、福井県永平寺町山王の橋本清子〈きよこ〉さん(69)。「永平寺の里 野彩工房」を営み、栽培したダイコンやナスなどと地域の農家の野菜を使って「大根のりんご酢漬け」「いろどり味噌〈みそ〉」など自身が考えた料理や、「なすのこうじ地辛子漬け」などの郷土料理20種類ほどに加工、販売し地域の味を守っている。県内のイベントや店舗などで対面販売をし、顧客の感想を参考にして味を改善するほか、みその容器をパウチ状にするなど工夫して利用しやすくすることで、販売を伸ばしている。
(6面・流通)
〈写真:化学肥料を極力使わず栽培している橋本さん〉