▼隣家から、わが家の軒下に蜂の巣があると教えられた。見ると、握りこぶしよりやや小さい巣がかかっている。早速、竹刀でつついて落とした。巣の形をインターネットで調べたら、スズメバチではなくアシナガバチと思われる。
▼秋を迎える9月になって巣をかけられるとは思わなかった。蜂の巣は15センチ以下の小さいうちの駆除が鉄則だという。巣が大きくならず、蜂の数が増えないうちに処分できて、ほっとした。
▼蜂毒によるアレルギーは、死に至る危険もあり要注意だ。蜂の刺傷による死亡者は毎年20人前後いる。刺傷被害は相当な件数に上るだろう。攻撃性が高く刺傷件数が多いのはスズメバチだが、アシナガバチにも強い毒を持つ仲間がいる。市町村などは、山林や畑で作業中に刺される例が多いと注意を呼び掛けている。
▼また、一度巣をかけた場所は環境的な条件がよく、処分しても再び巣をかけられる事例も多いそうだ。実は今年の6月ごろに隣家の軒下に小さな蜂の巣を見つけ、連絡していた。巣が同じ蜂によるものかは不明だが、蜂が好む場所らしい。
▼蜂の多くは、農作物や庭木に付く害虫を捕食したり、授粉など人の営みを助けてくれる。被害の回避には、軒下や戸袋などの掃除と目視での確認、忌避効果があるスプレーや木酢液の利用がよいという。庭や畑は、まめな草刈りなどで見晴らしのよい状況を保つと小さい巣を見つけやすくなる。