今年は議員立法による棚田地域振興法が通常国会で成立したほか、国は「棚田カード」を作製し、魅力や保全活動の認知度の向上に着手。中山間地域の中で多面的機能を発揮する棚田を国民共有の財産として維持しようと動きが加速している。中山間地域では、平地に比べてまとまった農地の確保が難しいことなどから、平地では経営規模1ヘクタール未満の経営体が約4割なのに対し、約6割となっている。また、農業者の高齢化や担い手不足、鳥獣被害なども相まって、平地よりも荒廃農地が発生しやすい、棚田地域の現状と今後の振興方策を取材した。
(10面・特集)
〈写真:大田寛治さん(左)が育てるコシヒカリの生育を見る和田一正さん(右)。まずまずの状態に笑みがこぼれる〉