農林水産省は6月28日、2019年の農業構造動態調査(2月1日現在)を発表した。全国の農業経営体数は、前年比2.6%減の118万8800経営体となり、120万経営体を割り込んだ。農家の高齢化や後継者不足などにより家族経営の減少に歯止めがかからないためで、販売農家数も2.9%減の113万100戸に落ち込んだ。さらに地域営農の受け皿となる組織経営体数も増加幅が縮小。常雇い数は減少傾向が加速し、49歳以下の割合が低下するなど深刻化する労働力不足も浮き彫りになった。担い手経営の規模拡大にも限界感が広がる中、地域営農の持続性の確保へ生産現場の実情に即した施策の総動員が求められる。
(2面・総合)