「共済金をもらっていなかったら今法人の経営は成り立っていない。被災後耕作意欲をなくしたときもあったが、営農再開までこぎつけられた」と話すのは、広島県三原市本郷町船木で水稲を栽培する農事組合法人「ようろう」の橋本宏明理事(65)。昨年、広島、岡山、愛媛県など西日本を中心に甚大な被害をもたらし、全国の農業関連被害は約1700億円にも上った「平成30年7月豪雨」。船木地区では、7月6日から7日かけて沼田川〈ぬたがわ〉や菅〈すげ〉川が氾濫し農地の冠水や農機具の水没、家屋の浸水などの被害が発生した。被害発生から10カ月が経過し、農家の努力を支える共済金により水稲作付けの準備など現在は復興が進んでいる。
(5面・農業保険)
〈写真上:作付け予定の水田の状態を確認する金綱代表理事(左)と橋本理事〉
〈写真下:新しく購入したトラクターの前で浸水の水かさを指さす岡重さん〉