強風の発生が多い地域の白ネギ栽培では、倒伏による品質低下を防ぐため、畝肩の土を株元に押しつける対策が講じられている。しかし現場では、手作業に頼っている部分が多く、対策が追いつかない課題がある。鳥取県農業試験場(鳥取市橋本)は、風害防止用の土寄せを効率化できるローラー式培土器を開発した。培土器に装着した複数のローラーが土を株元に押しつける仕組みで、スプリングを調整すれば条間1メートルまで対応する。手作業に比べて約8倍の効率化を実現するほか、軟白部分を作る「止め(最終土寄せ)」にも応用ができるなど、実用化に向けて期待を集めている。
(11面・営農技術)
〈写真:渡辺さんは土寄せの全工程を培土器で行っている〉