国内でのワイン需要増を背景に、大阪府柏原市でブドウ約1.7ヘクタールを栽培する奥野成樹さん(32)は、オーナー制の醸造用ブドウ園「オクナリー」を開設し、産地存続の新たな一手につなげようとしている。収穫前もオーナーに向けて、ブドウを植樹から収穫まで育てる農業体験やワイン産地の見学会などを開く。「ワインができるまでの体験が商品。価値観をモノからコトへ転換させたい」と話す。体験事業への多角化では、生食用に比べて少ない管理労力もメリットとなっている。
(1面)
〈写真:「木札にメッセージを書くオーナーさんもいる」と奥野さん〉