中国でアフリカ豚コレラ(ASF)が猛威を振るい、モンゴルでも発生が確認される中、アジア諸国で人や物の移動が激しくなる旧正月(春節)を前に、農林水産省は国内への侵入を阻止する水際検疫を強化している。国内では昨年9月の豚コレラ発生以降、防疫対応を強化しているが、野生イノシシを含めた封じ込めにはいたっていない。その上、新たなウイルスの侵入を許すことになれば、事態の深刻化は避けられない。昨年9月の豚コレラの発生も海外からウイルスが侵入し、野生イノシシを介して広がった可能性が指摘されている。水際対策と生産現場での飼養衛生管理の順守を基本に、国全体で防疫対策の徹底に万全を期す必要がある。
(2面・総合)