農林水産省は8日、2017年度の食料自給率を発表した。カロリー(供給熱量)ベースの自給率は38%で、統計開始(1960年)以来、2番目に低かった前年度(16年度)と同水準に低迷。小麦などの生産は不作だった16年度から回復したが、米の消費減退や畜産物の輸入増加などが押し下げ要因となった。さらに生産額ベースの自給率も2年連続の上昇傾向から一転、16年度比2ポイント減の65%に落ち込んだ。政府は25年までにカロリーベースで45%、生産額ベースで73%に引き上げる目標を掲げているが、達成の道筋は見えてこない。生産基盤の立て直しと国産農産物の消費拡大に向けた抜本的な対策の強化・拡充が急務となっている。
(2面・総合)