ドライバーの人手不足が深刻化する中、バスやタクシー、トラックを使って旅客と貨物を一緒に運ぶ「貨客混載」の取り組みが広がりつつある。国土交通省は昨年9月、旅客運送と貨物運送のいずれかに特化していたこれまでのあり方を見直し、乗り合いバスは全国で、貸し切りバスやタクシー、トラックは過疎地域で「かけもち」できる措置を講じた。自動車運送業の担い手確保などを図るのが狙い。JA全中や農林中央金庫、三菱地所など4者は2日、高速バスのトランクを利用し、山形県や福島県、山梨県産の農産物を東京に搬送するサービスをスタート。生産量が少なく県外への配送ルートが確保しづらい野菜を都市消費者に提供することで、生産者の所得向上や運送業者の収益確保につなげる。
(8面・流通)
〈写真:トウモロコシの品質を確認する担当者。保冷箱に入れることで品質を落とさずに搬送できる〉