日本の原風景とも称される棚田は、国土や生物生態系の保全など多面的機能が評価される一方で、作業効率の悪さから耕作放棄される地域も多い。愛媛県東温市の井内地区では、約500枚の水田が点在し、棚田を形成している。同地区の農家10人で構成する農事組合法人「サンライズ井内」では、棚田の景観維持と収益向上を目的に、食味重視で栽培した米を「井内米」と称してブランド化。田植えや稲刈りなどのイベントを通して地域資源・棚田の魅力を広く伝えて地域活性化につなげている。
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〈写真:棚田を見渡せる圃場で土の感触を確かめる角谷代表〉