ナスやピーマン、キュウリ、トマトなど夏野菜を中心に、さまざまな苗を生産する栃木県栃木市岩舟町の「大塚なえや」(大塚佳延代表=37歳)。落ち葉を堆積した際の発酵熱を利用する「踏み込み温床」で、高品質な苗を育て、毎年約10万本を販売する。踏み込み温床は手間はかかるが、電気代などの暖房コストがかからず、発酵後にできた腐葉土は翌年の苗作りに利用できるメリットがある。また、根張りと健全な生育を重視し、育苗用のポットは一般的なものより一回り大きい直径12センチのものを使う。長年購入している農家も多く「移植後すぐに活着してよく育ち、初期収量が上がる」と評価が高い。
(11面・営農技術)
〈写真:敷き詰めた落ち葉に文江さんが油かすと水をまき、大塚代表がフォークでかき混ぜる〉