奈良市上深川町で、中山間にある水田の維持を目的に、水稲の作業受託を主な事業とする有限会社上深川営農は、茶や野菜など地元農家が法人化し共同運営。疎植栽培に取り組んで苗箱数を節減し、側条施肥による減肥などでコストを低減する。耕作放棄地を開墾して水稲育苗施設を設置し、農協からの苗管理受託や野菜作と多角化している。今谷善一代表(62)は「農地を守りながら働ける場をつくり、若手の雇用につなげたい」と話す。条件不利地ながら収益を向上させ安定経営を図っている。
(9面・営農技術)
〈写真:「育苗ハウスで野菜を作れば通年で作業ができる」と今谷代表〉