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ジビエ 利用量倍増へ実態調査 流通体制の整備が鍵(2面・総合)【2018年2月3週号】

 農林水産省は9日、全国の食肉処理施設における野生鳥獣の資源利用の実態をまとめた初の調査結果(2016年度)を公表した。ジビエ(野生鳥獣肉)の利用量は1283トンで、このうち施設が食肉として販売する目的で処理したのはシカ665トン、イノシシは343トンだった。都道府県別では、エゾシカの食肉利用が盛んな北海道が503トンで最も多い。政府は19年度までにジビエ利用量を倍増させる目標を掲げ、捕獲から処理加工までの衛生管理などに優れたモデル地区を整備する方針。野生鳥獣による農作物被害は年々深刻な状況で、営農意欲の低下を招く喫緊の課題だ。ジビエ需要の喚起と流通体制の整備で有害鳥獣駆除の背中を押し、ひいては中山間地域の活性化へとつなげていく環境整備が重要だ。

(2面・総合)