政府の規制改革推進会議は20日、農林ワーキング・グループ(WG、座長=飯田泰之明治大学政治経済学部准教授)の初会合を開き、今期の主な審議事項を決めた。当面の焦点は「卸売市場法の抜本的見直し」で、政府は年内に結論を得る方針を示しており、11月にも提言をまとめる。ただ、同会議はこれまで急進的な改革案を次々に提示して生産現場の不安・混乱を招いていることから、検討の行方には懸念も漂う。卸売市場の改革は、農家経営はもとより、消費者や流通業者などにも大きな影響を与える。結論ありきの拙速な検討ではなく、卸売市場が果たしている役割や機能を正しく認識・評価した上で、検討を進める必要がある。
(2面・総合)