石川県加賀市弓波町のパイプハウス10アールで直売所向けに高糖度の大玉トマトをメインに栽培する前田良章さん(57)は、6から7段まで収穫する低段密植栽培を行い4千株を植え、限られた面積を有効活用する。就農5年目ながら市内の直売所など20カ所へ年間12トンを出荷し、販路拡大と農園のブランド化に成功している。養液栽培で苗の植え替えがしやすいD型の栽培ポットを使うことで、作を切り替える際の労力を大幅に軽減。生育が遅れやすい冬作は、購入苗を1カ所に集めて暖房し初期生育を早める2次育苗をする工夫で、需要が高い春出荷に対応している。
(13面・営農技術)
〈写真:「簡単に抜き取りができ、根の生育が確認できるのも利点」と前田さん〉