熊本県熊本地方を震源とする昨年4月14、16日の熊本地震から間もなく1年。土砂崩れや橋の崩落などによる道路の通行止めがまだ随所に見られ、復旧に向けた工事は今も続く。農畜産業では、倒壊した牛舎の再建などが進む一方、地割れした水田や用排水路などの復旧には、なお時間を要しそうだ。飼養する経産牛全てを売却したものの経営再開を果たした西原村の酪農家と、土砂が水田に流入して今年も作付けできない南阿蘇村の水稲農家を取材し、復旧・復興に向けた道筋を聞いた。
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〈写真上:牛舎や堆肥舎などを修理し、酪農経営を再開した大川さん〉
〈写真下:山腹が崩壊し、土砂が流入した棚田を指す藤原さん〉