農業競争力強化支援法案が6日、衆院農林水産委員会で与党などの賛成多数で可決した。生産資材価格の引き下げや流通・加工構造の改革を後押しする法整備だが、野党は農業者や農業団体の努力規定などを問題視し、参院でも引き続き政府の姿勢を問う方針だ。政府は、今国会に同法案を含む農政改革関連8法案を提出し、6月の会期末までの成立を目指している。いずれも、今後の農業・農村に影響を与える重要な法案ばかりで、生産現場は期待とともに不安や疑問、懸念などを抱えている。主要農作物種子法の廃止法案も都道府県による稲・麦・大豆の育種開発などへの影響懸念を抱えたまま、参院での審議が始まった。国会は現場の声を真摯(しんし)に受け止め、議論を尽くす責務がある。
(2面・総合)