広島県東広島市の中山間地にある小田地区。住民が「小さな農協」と呼ぶ農事組合法人「ファーム・おだ」と、「小さな役場」の集落自治組織「共和の郷(さと)・おだ」が柱となり、地域を支えている。小学校や保育所、診療所が廃止され、耕作放棄地が増加するなど危機にひんした集落を、住民主導で再生した。畦畔(けいはん)が管理され、活気の戻った集落にU・Iターンする子育て世代も多い。集落内には米粉パンを製造・販売する「パン&(と)マイム」を設け、雇用の場となっている。ファーム・おだの吉弘昌昭組合長(78)に、政府が導入を予定する収入保険や農業共済制度などについて意見を聞いた。
(5面・NOSAI)
〈写真:ファーム・おだの作付け計画を説明する吉弘組合長〉