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電柵管理で被害激減/クマ対策 住民意識の強化に大学などと連携 ―― 岩手県盛岡市猪去地区(15面・営農技術)【2017年3月4週号】

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 盛岡市猪去地区では住民と市、岩手大学、猟友会などとが連携し、捕獲だけに頼らないツキノワグマ対策を講じたことで、農作物被害の減少に成功した。山際のリンゴ園地の周囲に恒久電気柵を地面から20センチ、20センチ、30センチ、30センチの間隔で3~4段張る。年3回の一斉除草作業を実施し、電気柵に沿って50メートル幅の緩衝帯を整備した。沢にも通電させたチェーンをすだれ状に垂らし、人里への侵入防止を徹底する。除草作業に駆けつける大学生には、地区の祭りや運動会への参加を呼び掛け、交流を深めることが住民のやる気につながり、獣害対策を10年間継続できている要因になっている。

(15面・営農技術)

〈写真:リンゴ園地に設置した恒久電気柵を確認する山口さん。冬季はワイヤを緩めている〉