農林水産省の「農地流動化の促進の観点からの転用規制のあり方に関する検討会」(委員長・高橋寿一横浜国大大学院教授)は14日、中間とりまとめを行った。転用期待を抑制し、担い手への農地集積・集約化を後押しするとして、商業用地や宅地などに転用した場合に利益(売却益)の一部を徴収し、地域の農業振興施策の財源に充てる制度の創設を打ち出した。ただ、制度導入は、憲法で保障されている財産権の制約につながる可能性があり、徴収体制の整備など課題も多い。同省は今後、具体的な制度設計に着手するが、現場の実情を踏まえ慎重に仕組みづくりを進める必要がある。
(2面・総合)