ホルスタイン種経産牛66頭を飼養する岐阜県富加町高畑の生駒一成さん(55)は、和牛繁殖10頭も手掛ける乳肉複合で経営安定を図っている。和牛の受精卵は、優良血統の確保やコスト低減につなげるため自家採卵したものを使う。乳用の後継牛を確保しながら、和牛の受精卵移植(ET)や交雑牛生産に力を入れ、子牛の販売収入は経営全体の13%を占めるほどだ。土台となる酪農経営も良質粗飼料の確保や、畜舎内に扇風機を3頭に1台の割合で設置するなど夏季の暑熱対策を徹底し、経産牛1頭当たり年間乳量は9519キロを確保する。
(9面・営農技術)
〈写真:直腸検査を行う保木獣医師(右)と見守る生駒さん〉