東日本大震災で津波被害を受けた仙台市若林区の沿岸部で、若手女性農業者が誕生する。平松希望さん(24)は東北大学農学部を卒業後、2年間の農業研修を経て、4月に独立就農する。学生時代のボランティア活動などで築いた人脈も生かし、荒浜地区などで露地野菜を栽培する畑55アールを確保した。ただ、復旧工事が済んでいるにもかかわらず、作土層には多くの石が混じっているため、4日にボランティア12人が駆けつけて石拾いした。多くの人に支えられ、新たな一歩を踏み出す。被災地では、集落コミュニティー再生や営農継続に向けて、若い担い手の確保が喫緊の課題だ。(3面では福島県二本松市東和地区での新規就農者支援も紹介する)
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〈写真:荒浜地区の畑で、平松さん(右)のほか駆けつけた人たちで畑地に混じった石を丁寧に拾う〉