東日本大震災・原発事故から6年を迎えた。農林水産省が発表した農林水産業の復興状況によると、津波被災農地の復旧率は1月末時点で、前年同期比4ポイント増の83%となった。ただ、県別では宮城県が96%となる一方、岩手県は77%で、原発事故に伴う避難指示区域が残る福島県は46%にとどまる。また、2016年度の農畜産物の放射性物質検査で基準値超過例はないものの、福島県産の市場評価は原発事故前に戻っていない。時間の経過とともに震災の風化を懸念する声もあるが、被災地は依然多くの課題を抱えている。すべての被災地が復興を実感できるまで、国全体でサポートを続けていくことが重要だ。
(2面・総合)