新たに優良な品種を生み出す育種技術は、食料の安定供給や食味向上などにつながり、日本農業の発展に大きく貢献してきた。最近では、消費者に支持される特徴的な米やイチゴなどを各県が競い合って育成し、ブランド化を進めている。一方、鋭い観察力と洞察力を備えた農家など民間育種家も、限られた時間と労力の中で新品種の作出に挑戦している。稲とジャガイモを育種する農家2人を紹介するとともに、育種の手法や品種登録の手順などを解説する。
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ジャガイモ・突然変異で15品種 ―― 長崎県雲仙市・俵正彦さん
〈写真:自ら育成した「タワラヨーデル」を手に俵さん〉
![170112-07.jpg](http://www.nosai.or.jp/mt6/170112-07.jpg)
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水稲 交配続けて30年 ―― 宮城県岩沼市・平塚静隆さん
〈写真:実っても穂が垂れない直立穂型品種を手に平塚さん。30年前から育成しているが、完成まで10年はかかる見通しだ〉
![170112-08.jpg](http://www.nosai.or.jp/mt6/170112-08.jpg)
(14−15面・営農技術)