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2015センサス 経営継承の危機深刻化(2面・総合)【2016年8月1週号】

 農林水産政策研究所は7月28日、2015年農林業センサス(確定値)に基づく農業構造変動の特徴と地域性の分析結果をまとめた。法人経営体数の増加や農地集積による規模拡大が進む一方、農産物販売金額の伸びが緩慢なことなどを指摘。販売農家で後継者がいる割合が急減し、不在地主の拡大で農地所有世帯数も減少するなど、農業・農村の厳しい現状も改めて示した。政府は、環太平洋連携協定(TPP)発効をにらみ、中長期的な農業対策を検討している。ただ、対策は輸出拡大や最先端技術を活用した生産性向上などが柱とみられ、現場ニーズとの乖離(かいり)を指摘する声もある。"攻め"だけでなく、農村を下支えする多様な農家の営農継続を支援する施策の強化・拡充も求められる。

(2面・総合)