「受け継がれてきた農地や風景を地元農家の協力を得ながら一緒に守っていきたい」と話す、NPO法人「『畑と田んぼ環境』再生会」の田島清春理事長(66)。神奈川県相模原市で、地元農家と連携しながら市内の休耕地や耕作放棄地を借り受け、地域住民を中心とした会員約50人が米や野菜を栽培する。1年かけて米作りを体験する研修会を毎年開催し、会員を増やしてきた。研修は土日を中心に、育苗から収穫・脱穀まで全て手作業で管理する。研修終了後は「田んぼ環境自作人」として認定し、翌年からNPOが管理する田畑を割り振る。収穫物は販売せず、会員同士や地域農家と交流を図りながら、自給自足的な暮らしを楽しんでいる。
(3面・暮らし)
〈写真:「大変さもあるけれど楽しさや喜びの方が大きい」と吉野さん(左)と波多江さん(中)、仲野さん〉