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耕作放棄地でスナゴケを栽培【富山県・6月1週号】

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 【富山支局】氷見市の「白川緑化植物生産組合」(代表・藤林久一さん=69歳)は、同市宇波地区の耕作放棄地約18アールを整備して、屋上緑化に使用するスナゴケを栽培している。「耕作放棄地を借りて栽培すると、地主も喜んでくれて一石何鳥にもなっている」と藤林さんは話す。
 耕作放棄地を整備して畝を作り、網を置いて胞子を吹き付け、約3年育成して収穫する。管理が容易なため、組合員3人が行うのは主に雑草とイノシシの対策だ。
 雑草の種が入り込むのを防ぐため、圃場内外を定期的に除草。また、夏秋にかけては、畝に目の細かいネットを掛けて種の飛来を防いでいる。
 栽培には風が穏やかで適度な湿り気がある土地が向いていることから、山に囲まれた耕作放棄地を選んだ。そのため、獣害対策は必須だった。圃場には二重に柵を設け、電気柵も設置している。
 藤林さんは「これからも耕作放棄地を活用して生産規模を拡大し、需要に応えたい」と意気込みを話す。

〈写真:コケの生育状況を確認する藤林さん〉