愛媛県農林水産研究所・果樹研究センター(松山市)が開発した「片屋根(への字)ハウス」は、傾斜15度以上の急斜面でも安全で省力的に設置できる雨よけハウスとして普及が進んでいる。傾斜の山側の屋根を短く改良し、被覆材を傾斜に対して横方向(等高線状)に展張することで、上に登らずに一人でもフィルム(農PO)張りができる。屋根の一部が開閉できる構造のため、天候に合わせて灌水(かんすい)や室温の管理などにも利用が可能だ。県内では、特産のかんきつでの利用が広がっていて、他の灌水技術などと組み合わせた早期成園化が期待されている。
(16面・資材)
〈写真:堀江地区の実証圃では、傾斜地での新技術を組み合わせて導入している〉