【鳥取支局】「水稲は自分が販売可能な量を作るという時代になってきたと感じる」と話すのは、岩美町の有限会社いわみ農産の北村凱男(かつお)代表(78)。水稲41ヘクタールのうち3ヘクタールは清水が流れ込む圃場で、「コシヒカリ」を再生紙マルチ栽培する。一般的には1.85ミリでふるいにかけるところを2.0ミリで選別。「清流育ち」ブランドとして販売する。
その他の「きぬむすめ」やコシヒカリも2.0ミリでふるいにかけ「極厚米」とし、厚みによる食味の良さをアピールする。
同社では品種検査の必要があることから、一度JAに全量出荷してから買い戻す。買い戻した米を2.0ミリのふるいにかけ、極厚米として販売。県などの関係機関でも、厚みが食味の良さにつながることが認識されつつある。
同社の米は顧客の要望に対応することで、酒米用、米粉用など多方面から引き合いがあり、付加価値のある米を生かした経営となっている。今後につなげるため、育苗ハウスを使った水耕トマト栽培や果樹園地整備にも挑戦中だ。
〈写真:「今後、収入に影響するのは米の質と販売方法」と話す北村代表〉