人材呼び込む抜本的対策を
農林水産省は9日、中山間地域等直接支払制度に関する第三者委員会を開き、第4期対策の初年度となる2015年度の実施状況を報告した。取り組み面積(1月末現在)は、前年度比4.8%(3万3千ヘクタール)減の65万4千ヘクタールとなり、減少幅は制度発足以来最大を記録。高齢化の進展などで、脆弱(ぜいじゃく)化が進む集落機能の実情があらためて浮き彫りになった。平地に比べて生産条件が不利な中山間地域の農地は、いったん荒廃すると再生は困難だ。制度の活用を促す仕組みづくりを含め制度の拡充・強化を図るとともに、営農や暮らしを支え、集落の維持・活性化につながる抜本的な対策が急務となっている。
(2面・総合)