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亡き父のファイルを基に米作り【兵庫県・2月4週号】

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 【兵庫支局】豊岡市にあるユメファームの代表を務める青山直也(あおやまなおや)さん(39)=水稲3.2ヘクタール=は、標高が高く、冬には雪深い神鍋高原で初めて水稲のコウノトリ育む農法に取り組んでいる。「コシヒカリ」で同農法を行い、良食味米生産を実現している。
 兼業農家だった青山さんが専業農家になったのは今から5年前。家族から大反対をされたが、最終的に背中を押してくれたのは亡き父が残した米作りファイルだった。
 稲作の年間スケジュールや圃場ごとの食味データ、施肥量などの管理方法がまとめられたファイルを基に試行錯誤し、市内ではあまり例のない額縁明渠(めいきょ)の設置などをし、収穫直前の落水を効率的に行って食味向上を追求した。
 青山さんは「妻と母の3人では規模拡大はできませんが、高い食味値で手間のかからない無農薬農法を確立し、農業がしやすく、したいと思える環境を整えて次世代につなげていきたい」と目標を話す。

〈写真:「コウノトリ育むお米」の栽培圃場。迂回水路を設けて雑草の発生を抑制している〉