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伝統野菜「雪菜」 守り、伝える【山形県・2月1週号】

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 【山形支局】深い雪の下で育つ置賜地域の伝統野菜「雪菜(ゆきな)」を栽培している、米沢市古志田の吉田繁さん(75)とはるさん(70)夫妻。辺り一面雪に覆われたこの時期、秋に藁(わら)で作った室の中に仕込んでおいた雪菜を掘り出し、雪国ならではの味覚として出荷している。
 同地区の土壌は、降雨で表面が硬くなる性質があり、それが栽培に適しているという。「ここで取れる根菜類には、どこにも負けないうまさがある」と吉田さんは話す。
 繁さんは「町おこしイベントで、収穫体験に来る人もいる。代々受け継がれてきた、この恵まれた土地で育つ『白い大地の贈り物』を守り、伝えていきたい」と話す。
 収穫作業は2月中旬ころまで続き、青果市場や地元の直売所に出荷、スーパーなどで販売されている。

〈写真:雪をかき分けて「雪菜」の収穫作業をする繁さん〉