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特産の干し柿づくり 受け継いで【山形県・1月4週号】

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 【山形支局】上山市本庄地区で特産の干し柿づくりに取り組む北澤正樹(きたざわまさき)さん(42)。120アールの畑で柿を栽培し、およそ15万個の干し柿を加工、販売している。
 北澤さんの干し柿づくりは10月下旬から始まる。収穫された柿は軸をT字に切りそろえ、選果機で5段階の大きさに分けられる。専用の機械で柿を回転させながら1個ずつ皮をむいた柿は、20個ずつ1本の"より紐(ひも)"に軸をはさみ込み、ハセ(屋外にある屋根だけついた干し場)に掛ける。
 約2週間ハセに天日干しされた柿は、室内の室(むろ)に移され、練炭などを使いさらに1週間乾燥させた後、1個ずつブラシがけを行う。この磨きの作業を行うことで、甘味がたっぷり含まれている白粉(糖分の結晶)が柿の表面に現れ、干し柿は完成する。
 北澤さんは「この地域に根付いた干し柿の伝統を継承し、上山の干し柿をより多くの方に知ってもらいたいですね」と話す。

〈写真:ハセにつるされた柿と北澤さん。およそ15万個が作られる〉