「農家の発想で、顧客も思いつかない新たな価値を提供したい」。青森県弘前市小友の「あっぷりんご園」で、栽培するリンゴをジュースに加工する水木たけるさん(40)は、原料の果実を厳選し付加価値販売に取り組む。品種を組み合わせ、甘みと酸味のバランスを調整。食味への影響を考慮し酸化防止剤を使わないなど製造の工程管理を徹底する。販売先の要望に対応したデザインなども自ら行う。素材の味を生かしたジュースは、全国の2800品以上の食品を掲載するサイトで高い評価を受け、利用者などによる審査で3回の受賞を果たした。顧客満足度の高い商品展開で、独自に6次産業化の道を行く姿を取材した。
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〈写真:「農家がおいしいと思えるリンゴだけをジュースに使う」とたけるさん〉