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増体に優れた「愛媛あかね和牛」【愛媛県・12月1週号】

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 【愛媛支局】安全・安心、脂肪分の少ないヘルシー肉として開発された愛媛ブランド牛「愛媛あかね和牛」の販売が始まった。
 愛媛あかね和牛は、消費者ニーズ調査に基づき、2011年から愛媛県農林水産研究所畜産研究センターが開発を始めたもの。赤身と脂肪のバランスが良く、あっさりとした味に仕上がっている。
 増体に優れているため、通常30カ月の飼養期間が27カ月に短縮。飼料費の低減にもつながった。
 飼料には、愛媛らしさを出すためにかんきつジュースの搾りかすを、また、あっさりとした味を作るために亜麻仁油を用いた。搾りかすを与えることで脂肪の色がわずかに黄色くなり、亜麻仁油であっさりとした脂肪の質に変えることができた。
 現在、県内で4戸の肥育農家が飼育し、出荷時には800キロにもなる。飼料給与量などを定めたマニュアルに基づき品質の安定を図っている。
 岡田栄一センター長は「飼養期間が3カ月短いので飼料代が削減され、枝肉重量も多いことで、所得向上につながる」と期待する。

〈写真下:出荷間近の愛媛あかね和牛。木下室長(右)と佐竹主任研究員〉