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転用権限移す市町村の基準策定 優良農地確保が大前提(2面・総合)【2015年11月3週号】

 農林水産省は10日、大規模農地の転用許可権限を移譲する市町村の指定基準案をまとめた。(1)優良農地を確保する目標を設定(2)転用許可基準に従った適正な運用が認められる(3)事務処理体制が整っている ―― を要件とする。地方分権の推進が目的で、農地の転用基準は変わらない。さらに同省は、指定市町村が設定する農地の確保目標は、国の目標を踏まえることなどから、優良農地は確保されると説明する。ただ、権限移譲により、市町村間で宅地化などの競争が生じかねないなどと心配する声も根強い。優良農地は、農業生産の維持・発展の土台であり、総量の確保は食料安全保障の観点からも不可欠だ。将来にわたって必要な農地が確実に確保・利用される厳格な運用の徹底が求められる。

(2面・総合)