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放牧酪農を広く伝えたい【北海道・10月4週号】

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 【北海道支局】放牧地22ヘクタールで経産牛55頭、育成牛40頭を飼養する清水町の十勝アルプス牧場代表・橋本晃明(はしもとてるあき)さん(52)は、質の高い牧草生産に重点を置いている。
 放牧地では、季節や草勢など牧草の状態を見極めながら、放牧頭数に見合った面積を決定。そうすることで丈の短い高栄養価な牧草の生産を維持している。また、貯蔵飼料用の牧草は早期多回刈りを実施。栄養価の高い若葉を与える。その結果、配合飼料への依存を減らしていくことができると考えている。
 土作りでは、土壌診断を実施して微量要素の投与を的確に行うことを徹底する。堆肥を投入するだけでなく、土の状態に合わせた管理が大切だと橋本さん。「ミネラルバランスが保たれた土は微生物の活動が活発で、健康な草が育つ。その草を牛が食べて良質な乳が生産できます」と話す。
 「牧草の質と量、牛の採食量を把握するため、日々草地を歩いて観察し、草の量を計ることが重要です。放牧酪農は決して難しくないことを広く伝えていきたい」と橋本さんは話している。

〈写真:「土の状態に合わせた管理が大切」と橋本さん〉