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集荷場設置し 仲介通さず直接量販店へ【香川県・10月4週号】

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 【香川支局】NOSAI香川中讃地域青年クラブ(以下青年クラブ)の有志10人が集まり、2014年9月、丸亀市飯山町に「飯山集荷場」を立ち上げた。発起人で当時、青年クラブ会長だった髙橋光男さん(44)は「新しい流通の形だと思います」と話す。問屋、仲卸を省き、直接、スーパーの物流センターに出荷する取り組みをしている。生産者は徐々に増え、現在は40人。1年間の集荷場全体の売り上げは、約5000万円になる。 髙橋さんは「一人だけではどうしても生産品種、数量に限界があり、今までは大手スーパーの要望に応えることができませんでした。しかし、同じ志を持つ仲間が集まることでこの問題を解決しました」と話す。
 出荷する品目、数量、価格は生産者が自ら決める。産地、出荷者、作物名、入荷日などが印字されたシールを袋に貼り、店舗別に並べられた配送かごに野菜、果実を入れていく。昼すぎには集荷のトラックが来て、翌日の朝には店舗に並べられる。
 店舗での売れ行きは、登録した携帯電話のメールを介して確認。生産者は、価格や店舗などを決めるだけでなく、出荷後の販売状況を知ることができる。青年クラブ現会長の乃村一平さん(25)は「消費者ニーズをすぐに得ることができるのは大きいです。生産意欲を高めるきっかけになっています」と話す。

〈写真:「私たちが魅力ある農家としての見本となり、たくさんの仲間をつくりたいです」と声をそろえる3人。左から乃村さん、髙橋さん、鈴木さん〉