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柿「西条」でジョイント栽培 目標は反収1トン【島根県・10月1週号】

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 【島根支局】出雲市東福町で「西条」「富有」「松本早生」など柿270アールを栽培する奥秀男さん(59)は、昨年3月から作業の省力化が図れる西条のジョイント栽培に取り組み、同栽培方法の普及を目指す。
 この栽培方法は複数樹の主枝を高さ約60センチのところで90度に曲げ、約1メートル間隔で連続的に連結し、直線状の集合樹として仕立てるもの。樹高が低いため、摘蕾(てきらい)から収穫までの作業で脚立が不要となり、効率化と安全性が確保できる。また、側枝のバランスと採光・通風もよくなり、果実の品質向上が見込まれる。
 JAしまね出雲地区本部平田柿部会の部会長も務める奥さんは「ジョイント栽培だと、高齢化に伴い危険が増す脚立での作業が無くなり安全です。早期の成園化も可能で、新規就農や定年帰農のきっかけになれば」と期待する。
 植栽本数が多いなど導入時に生産コストが高いことや接ぎ木に労力が必要など課題もあるが、「目標の収量は3年目で10アール当たり1トン。軌道に乗せてジョイント栽培を平田全域に広めていきたい」と奥さんは意欲的だ。

〈写真:「来年の収穫が楽しみ」と手入れをする奥さん〉