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アンズの里へ着々【香川県・10月1週号】

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 【香川支局】「アンズを地域の特産品として定着させたい」と話すのは、高松市国分寺町の竹本慧さん(68)。2006年からアンズの栽培を始め、今年、加工品を作る「讃岐国分寺あんず工房竹本」を立ち上げた。企業とタイアップした商品開発に取り組み、徐々に販路を広げている。
 竹本さんは同会の会員として、20アールの園地で「信州大実」「ハーコット」など4品種120本を栽培する。生食用は高糖度の品種を出荷し、加工用には酸味が適度にある品種を活用。「女性には酸味がある品種が好まれます」という。安心して食べられるよう、農薬は抑えて栽培する。
 生果だけでなくジャムやシロップ漬けなどの加工品を作り、産直市や地元のイベントなどを中心に販売してきた。菓子類の原材料として、冷凍果肉も出荷している。
 現在、アンズに香川県産のしょうゆや黒こしょうなどのスパイスを加えて作ったソースで鶏肉を煮た、「鶏手羽先のあんず煮 手羽プリコット」(450円/150グラム)を、鶏肉専門店の株式会社サクマ(高松市、佐久間美光代表取締役社長)と連携して商品化。サクマの店頭で販売している。
 竹本さんは「品質の良い物を作り続けたい。企業が加工用として便利に利用できるように、ピューレやジュレといった1次加工にも力を入れたい」と話す。

〈写真:アンズのジャムとシロップ漬けを手に竹本さん〉