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若者が中山間地で伝統野菜を守る【宮城県・9月2週号】

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 【宮城支局】農業を通じて地域の発展に取り組む登米市の鎌田大地さん(22)。東和町米川の母親の実家で一人暮らしをしながら、自らが村長を務める「木漏れ日農園」で伝統野菜を中心に80種の野菜を無農薬で栽培している。
 栽培する伝統野菜は、ささげ豆類や、登米市内の集落名を冠した「荒町菜(登米町)」「長下田うり(石越町)」など。地種(じだね)の採取によって受け継がれてきたが、栽培戸数の減少とともに存続が危ぶまれている。
 東北大学農学部を今春卒業した鎌田さんは、在学中からこの土地に通い、畑や林、住宅を整備しながら栽培していた。「10年ほどほったらかしの土地でしたし、ほぼ斜面なので楽ではありませんでした。でも『目は臆病。手は鬼』って本当ですね」と話し、「若者だって中山間地で生きていけるというモデルケースになりたい」と目を輝かせる。

〈写真:地域経済の活性化を見据える鎌田さん〉