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加工用クリ契約販売 産地に再び活気を【愛媛県・9月2週号】

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 【愛媛支局】JAえひめ南鬼北くり同志会は、国内大手の和菓子製造販売会社「源吉兆庵」との加工用クリ契約販売を開始。これを契機に産地の活性化を目指している。
 同会は、鬼北町・松野町の農家約300人が所属。120ヘクタールで「日向」「筑波」「石鎚」などの品種を栽培している。最盛期は千トン以上のクリを出荷していたが、外国産の増加や高齢化の影響で生産量は減少。現在の出荷量は50トンほどだ。
 2013年、JAえひめ南・宇和島市・鬼北町・松野町は、源吉兆庵と農林水産物の供給や加工などに関する連携協定を結び、加工用クリの契約販売を開始。同社に販売するのはL以上で、水選で選別された比重の高いものだ。
 昨年の販売実績は7.5トンで、今年は昨年以上の販売を計画。同志会は市場販売とともに、加工用クリの安定供給を目指し、生産量の増加に取り組んでいる。伊勢屋重一会長(68)は「契約販売によって需要が増え、農家の生産意欲も高まっている。価格が安定すれば、クリを栽培しようと思う農家も増えるのでは」と期待を込めて話す。

〈写真:園地を見守る伊勢屋会長(左)とJA果樹指導員の小川豊明さん〉