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バラの見た目、色、香り生かし加工品【広島県・9月1週号】

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 【広島支局】福山市芦田町のマチモト株式会社(町本義孝代表取締役社長=67歳)では、自社農園で食用に栽培したバラを、敷地内にある工場で加工する。「福山薔薇人(ふくやまバラード)」と名付けた全ての商品に香料、着色料、保存料を使用せず、安全・安心なバラ製品を届けている。
 撚糸(ねんし)・繊維加工を手掛ける同社がバラ栽培を始めたのは8年前。「福山市を盛り上げたい」と、福山市の花であるバラで何かできないかと、町本社長が発起。栽培と同時に、妻の静子さん(65)と、見た目・色・香りの三つの要素を生かした商品作りに取り組んだ。
 試行錯誤しながら、ジャム、ジュース、砂糖、茶などを開発。市内のホテルや百貨店、JRの駅の売店などで販売する。花を食す文化が浸透していない日本でどれくらい認知されるか不安もあったが、口コミで広がり、各種メディアで取り上げられることで売れ行きは好調だ。
 「自分たちで育ててひらめきから新しいものを生み出す。こんな楽しいことはない」と同社の挑戦は続く。

〈写真:バラジュースとバラ砂糖〉