【香川支局】獣を捕獲する作業は"徒労"になることが多いが、それに負けずに"捕ろう"と、2014年11月16日に地元有志らで立ち上げた「大鐸(おおぬで)イノシシとろう会」(会員19人、土庄町)。
のり網や鉄製のメッシュ、電気柵で農地を囲う間接的対策に加え、捕獲という直接的対策に力を注ぐ。農家だけでなく地域住民にも狩猟免許取得を働きかけ、地域一体となって獣害対策を実施し、捕獲成果を上げている。
とろう会では、一人でも多くの地区住民に狩猟免許を取得してもらおうと、毎月発行される公民館だより「アクティブ大鐸だより」に、不定期だが活動状況や捕獲数を掲載。「地域を守るために一緒に活動しませんか」と呼びかける。
事務局で肥土山自治会長を務める出水利明さん(水稲、66歳)は「住民の『誰かがしてくれる』という他力本願の意識から、『自分も参加しなくては』という意識に変化し、手応えを感じている」と話す。メンバーは発足当初から5人増えた。
本年度も新たに数人が狩猟免許試験を受ける予定。出水さんは「仲間を大勢増やし、獣から地域を守り抜きたい」と意気込む。
〈写真:公民館だより『アクティブ大鐸だより』〉