「色も味も違うブドウを一度に味わってみたいという自分の夢を商品化しました」と話すのは、山梨県笛吹市一宮町でブドウ栽培に取り組む笛吹農園の南林(なんばやし)和さん(65)。49品種のブドウを、房単位ではなく粒ごと分けて、5品種以上の詰め合わせで全量直販する。さまざまな品種を味わえる楽しみと、すぐに食べられる手軽さが評判を呼び、贈答用や家庭消費用として引き合いが強い。3色のブドウを組み合わせて、目でも楽しめるように工夫する。ブドウの一大産地の中で、他農家との差別化を図りながら、徐々に売り上げを確保している。
(7面・流通)
〈写真:「お菓子のような感覚で、いろいろな品種のブドウをもっと気軽に楽しんでほしい」と南林さん〉