【宮崎支局】日向市平岩の黒木忠雄(くろぎただお)さん(73)は、米を貯蔵する際に炭の吸湿効果に着目し、貯蔵庫内に木炭を入れることで、長期間の貯蔵でも米の品質が維持できるようになった。
早期水稲50アールを栽培する黒木さんは、これまで収穫した米を米穀貯蔵缶に入れて保管。内部が結露し虫が発生するなど、品質の低下に悩んでいた。そこで、使わなくなったドアや家庭用エアコンなどを再利用し、30キロ入り玄米約50袋の収納が可能な米貯蔵庫を製作した。
しかし、思ったような効果が得られず、試行錯誤を重ね、吸湿効果のある木炭に注目。地元の木炭生産者から購入して貯蔵庫に入れてみたところ、エアコンを使わなくても結露や虫の発生がなくなった。「木炭はこまめに天日で干せば、何度でも使用できる」と黒木さん。
「さらに効果的な貯蔵ができるよう、今後も改良を重ねていきます」と意欲的だ。
〈写真:木炭の優れた吸湿性を利用し米を貯蔵〉