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防風林「節電意識も大切だが猛暑にはエアコンを【2015年8月2週号】」

 ▼記録的な猛暑。熱中症で病院に搬送された人数が連日、報道されている。野外だけでなく家屋にいても水分補給や、節電を気にせずエアコン使用を心掛けてほしいもの。
 ▼「60歳以上のシニア層は節電意識が高い割に、電気料金が高い傾向にある」との報告を銀行系調査会社が公表した。都内に住む20歳以上の男女約千人に節電意識と一人当たり月額電気料金を聞いたところ、20代・30代が4千円未満に対し、60代・70代は1万円以上との回答が多かった。
 ▼若い層ほど豊富な家電製品や情報・映像機器などの利用が多く、電気料金がかさばるのは理解できる。高齢者がなぜ高額か? 調査会社では「高齢者ほど古い電化製品を長期間使用し続けて、新製品の節電機能を享受していないから」と説明する。
 ▼産業界は「ECO(エコ)」を看板に省エネ製品を生産、電気店員は「経済的です」と巧みな言葉で消費欲をそそる。仮に、電気料金が月額千円高い中古冷蔵庫を10年間使ったとして、20万円の新品がお得とは思えない。
 ▼力の衰えた古いトラクターを大切に使う農家のように、捨て難い物品はだれにでもある。反ECOと指摘されようと価値ある物は大切にしたい。